相続税申告に必要な添付書類一覧【財産パターン別チェックリスト付】

相続税申告の際に提出する添付書類は持っている財産や使う特例で人それぞれですから、ご自身がどのパターンに当てはまるのかを見ながら準備する必要があります。

こちらでご紹介する添付書類をご確認していただければ、どんな添付書類をどこで集めたらいいのかがわかります。
こちらで紹介する添付書類は税理士が申告する際のチェックリストに基づいていますから、書かれているものを準備していただけたら漏れのない申告をすることができます。
全員が必ず提出すべきものに加え、財産別・特例別の添付書類をご説明します。

チェックリストは”ダウンロードして印刷できるようになっていますので、まだ準備できていない添付書類や取得先の確認にご活用ください。
税務署から指摘を受けることなく確実に申告を終えられるよう、必要な添付書類を見てまいりましょう。

1.相続税の申告に必要な添付書類(財産に自宅と預貯金が含まれる人)

相続税の申告書は第1表~第15表と枚数が多く、持っている財産や使う特例によって申告書に添付する書類が変わってきます。
ここでは、財産が自宅と預貯金だけという多くの方が当てはまるケースに必要な書類をご紹介します。

1-1.全員必須!添付書類

全員必須 添付書類

上記の8つは、相続税の申告をする方全員が必ず提出しなければならない添付書類です。
これらの書類は亡くなった方と財産を引き継ぐ方の関係を証明するものですから、役所で必ず取得してください。

戸籍謄本に関しては、本籍地のものが必要です。本籍地が遠方で取りに行けないという場合には郵送での取得もできますから、各市区町村役場のホームページで取り寄せる方法を調べてみてください。

上記の印鑑証明書は、1-2.預貯金がある場合の残高証明書や取引明細を取得する際にも必要です。遺産分割協議書の作成に使用する印鑑証明書には期限がありませんが、預金の手続きに使用する印鑑証明書には各金融機関が定める期限があります。せっかく発行したのに期限切れということにならないよう、あらかじめ調べてから取得しに行くことをお勧めします。

身分関係の証明となる書類は、税務署提出用と名義変更手続き用で2通取得しておくと良いでしょう。

1-2.相続財産の中に預貯金がある場合に必要な添付書類

預貯金がある場合に必要な添付書類

預貯金がある場合に必要な書類です。

税務署の職員は被相続人と相続人名義の口座を職権で調べることができます。お金の流れに不明確な部分があれば指摘されてしまうので、あらかじめ上記の書類を提出しましょう。

預貯金の残高証明書と預金取引は各金融機関の窓口で取得できます。金融機関によってこれらを取得するために必要な書類が異なりますから、各金融機関ホームページの相続手続のページを参照してください。

1-3.相続財産の中に不動産がある場合に必要な添付書類

不動産がある場合に必要な添付書類

上記が不動産の評価や持ち主の証明に必要な書類です。

亡くなった方が不動産を持っていた場合には、まず名寄帳を取得します。この名寄帳はその人が持っている不動産のリストのようなものなので、申告する所有不動産の抜け漏れを防ぐことができます。ただし、名寄帳は市区町村ごとに作られているので、所有の不動産が複数の市区町村にある場合にはそれぞれで取得する必要がありますから注意してください。

公図・測量図は法務局で申請書を提出すれば簡単に取得できますし、住宅地図もインターネット上で検索ができます。有名なのがゼンリンというサイトで、一枚数百円で取得することができますからご確認ください。

登記簿謄本については不動産の権利関係を証明する書類です。一部事項証明書と全部事項証明書がありますが、全ての情報が記載されている「全部事項証明書」を取得してください。

1-4.葬式費用について必要な添付書類

葬式費用について必要な添付書類

預貯金や不動産など、亡くなった方が持っていた財産とは少し離れますが、葬式費用についても当てはまる方が多いと思いますのでご説明します。

相続税の計算では、財産の総額から葬式費用を差し引くことができます。相続税の申告書を提出する際には、葬式費用がいくらかかったのかを証明する書類を添付する必要があります。

具体的には領収書や明細書を提出しますが、運転手さんへの心づけやお布施、戒名料など領収書が出ない場合は支払いメモの提出でも認められます。支払いメモを提出する際には、いつ、誰に、いくら支払ったのかを記載してください。支払いメモはいわば自己申告ですから高めに書いておいて相続税を安くしようと考える人がいるかもしれませんが、常識の範囲内の金額でないと認められませんし、税務署の調査官はプロですからウソはバレます。支払った金額をきちんと書くようにしましょう。

ここで注意しなければいけないのが、香典返しや仏壇の購入費用など、葬式費用として認められないものがあるということです。詳しくは別のページでご説明しますが何が控除できるのかを確認してから申告書を作成してください。

2.持っている財産によって必要な添付書類(財産パターン別)

不動産や預貯金のほかにも、相続財産には生命保険金や死亡退職金、株などがあります。それぞれどんな添付書類が必要なのか、ご自身に当てはまるものを確認してみてください。

2-1.生命保険金、死亡退職金がある場合に必要な添付書類

生命保険金、死亡退職金がある場合に必要な添付書類

生命保険金に関しては、500万円×法定相続人の数が非課税となりますが、その額を超えるかどうかに関わらず上記の書類を添付します。保険証書についてはお手元にあるかと思いますが、支払調書に関しては保険会社に発行してもらいましょう。

2-2.有価証券がある場合に必要な添付書類

有価証券がある場合に必要な添付書類

所有している有価証券の種類によって添付する書類が異なりますが、相続税の申告の際には有価証券の持ち主であることを証明する書類と評価額がわかる資料が必要です。詳しくは窓口となる証券会社や信託銀行にお問合せください。

2-3.債務がある場合に必要な添付書類

債務がある場合に必要な添付書類

相続税の計算上、亡くなった方の借入金やローン、未払い金は控除できます。

未払金の代表的なものに医療費があります。本来は本人が支払うべきだったものを亡くなった後に支払った場合、相続財産から差し引くことができます。固定資産税や住民税等の租税公課についても同じ理由から控除できます。「本人が支払うべきだった」というのがポイントで、相続が発生した後の相続手続きの費用や税理士への報酬は財産を引き継いだ相続人が負担すべきと考えられていますから控除できません。

2-4.ぜひ探しておきたい添付書類

ぜひ探しておきたい添付書類

上記の書類がお手元にある方は、提出してください。

亡くなった方が生前に遺言書を作成していた場合、贈与をしていた場合、確定申告をしていた場合、相続時精算課税制度を適用していた場合には上記の書類が保管されているはずです。早めに探してみてください。紛失してしまった場合の取得先も上記の表でご確認ください。

3.相続税を安くするために必要な添付書類

相続税を安くすることができる有名なものに、「配偶者の税額軽減」と「小規模宅地等の特例」があります。これらを適用するのに必要な書類をご説明します。書類に不備や漏れがある場合には特例が受けられなくなることもありますから、しっかりと準備をしていきましょう。

3-1.配偶者の税額軽減を使う場合の添付書類

配偶者の税額軽減を使う場合の添付書類

亡くなった方の妻・夫が財産を相続する場合に使えるこちらの税額軽減は、相続税を大幅に下げることができます。相続税額が大きく変わりますから、上記の書類を漏れなく添付しましょう。

戸籍謄本や印鑑証明書は相続税申告をする際に全員が必須のものとなりますので割愛しますが、遺言書または遺産分割協議書がある場合にはそちらも添付が必要です。まだ分割されていない財産がある場合には「申告期限後3年以内の分割見込み書」も提出してください。

3-2.小規模宅地等の特例を使う場合の添付書類

小規模宅地の特例を使う場合の添付書類

小規模宅地等の特例も相続税を大幅に減らすことができるものとして使う方が多いと思います。亡くなった方の配偶者、同居していた親族が自宅を相続する場合、土地の評価額を80%減額することができます。特例を適用できるのとできないのとでは相続税額が大幅に変わりますから、しっかりと必要書類を準備しましょう。

1)家なき子の特例を使う場合の添付書類

家なき子の特例を使う場合の添付書類

亡くなった方と同居していなかった場合に特例を使えないのかといいますと、そういうわけではありません。亡くなった方に妻や夫、同居していた親族がいなかったというのを条件に、相続開始前の3年以内までに持ち家に住んでいなかった親族が80%減を使うことができます。持ち家に住んでいなかったというのがポイントですから、そのことを証明できる賃貸借契約書を添付する必要があります。

2)亡くなった方が老人ホームに入居していたときに
  特例を使う場合の添付書類

亡くなった方が老人ホームに入居していたときに特例を使う場合の添付書類

亡くなる前に自宅から老人ホームに移っていた場合、小規模宅地等の特例が使えるのか不安に思う方もいるかもしれませんが、一定の要件を満たせば特例を適用することができます。

詳しくは小規模宅地等の特例のページで説明しますが、要件の一つである、要介護認定もしくは要支援認定を受けていたということの証明に介護保険被保険者証が必要です。また、老人ホームもどの施設でもいいわけではなく法律によって定められている老人ホームである必要がありますから、老人ホームの入居契約書も準備しましょう。

4.まとめ(チェックリストのダウンロードはこちらから)

相続税申告に必要な添付書類には、全員が必ず提出しなければいけないものに加えて財産の種類に応じて提出すべきものがあります。

「書類が分厚くなってしまうけどこれも必要?」と迷ったときには、まず提出してみることをお勧めします。添付書類に漏れがあると特例が使えなくなってしまったり、わざと証拠書類を隠したわけではないかとあらぬ疑いをかけられてしまったり、なんてことになりかねません。追徴税や過少申告加算税、延滞税などがかかったら嫌ですよね

リスクを避けるためにも、用意できる資料は十分すぎるほどに集めておきましょう。もし、申告期限までに書類が間に合わなそうな場合は、足りなかった書類のみ後から提出すればペナルティが課されないこともあるので、事前に税務署等に相談しましょう。

これだけの書類を集めるのは大変な作業ですが、役所によっては郵送による請求ができるものもありますから、事前に問い合わせてみると効率的に収集できるかもしれません。 必要な書類のリストはぜひこちらをご活用ください。
>>相続税申告添付書類チェックリスト(PDFダウンロード)

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